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ライオンファイル株式会社は事務用ファイル製造・販売を専門とする会社です。

TEL. 055-997-2975

富士工場 〒410-1107 静岡県裾野市金沢横山下511

オリジナルファイルマニュアルMANUAL

はじめに


 オリジナルファイル(別製ファイル・別注ファイル)とは使用目的にあわせて作り上げるオーダーメイドのファイルを言います。
 簡単なものですとメーカー既製品に社名・タイトル等の印刷を施したものから、とじる書類に合わせてファイルの寸法・金具・印刷等をカスタマイズするファイルまで幅広いオリジナルファイルが存在します。言わば使われる方の「ONLY ONE」ファイルと言ったところです。

  上述のようにオリジナルファイルには大きく分けて2種類のタイプがあります。 一つは文具店などで市販されているファイルに名入(印刷加工)を施す「既製品に名入れ」タイプとお客様の綴じられる書類に最適な表紙素材、金具、印刷などを組み合わせた「完全別製品」タイプがそうです。
 「既製品に名入れ」タイプは市販品と同じサイズ、材質を使用して印刷のみが違うと考えていただけるとわかり易いでしょう。ですからこのタイプの別製品をご注文いただく場合は「印刷内容」をご指定頂ければお見積りをさせて頂きます。
 ただし、既製品に名入の場合は既にベースとなるファイルがありますのでそのファイルの仕様上の制限があり、必ずしもご希望の印刷が出来ない場合がございますのでご了承ください。


ファイルの呼称


 ファイルは金具の種類、表紙の種類、綴じる書類の種類によって様々なものがあり、その呼び名だけでもかなりの種類があります。このため「FBA」(日本ファイル・バインダー協会…ファイルの製造に関わるメーカー団体)によって統一の呼称が設けられています。たとえば通常カタログ等に出ているファイルの寸法は書庫に収納した時に便利なように外形寸法によって表記されていますが、ファイルを作成する際には筋間寸法を用いて表記するのが一般です。 

 寸法表記だけでなくファイルの付属物にも呼称があります。たとえばファイルの耐久性を高める為に四隅を補強するものをかど金といいますし、そのかど金でも表紙の縁を覆うものはふち金(覆輪・ふくりん)といいます。ほかにも背見出し、名刺ポケットやインデックスなど様々な付属物がありますので用途に応じてファイルにつければより一層機能が増します

   
 
                          *日本ファイルバインダー協会冊子より引用


表紙の種類


 ファイルの表紙には薄い板紙からPP(ポリプロピレン)のような樹脂製のものまで幅広くあり用途によって使い分けます。たとえば綴る書類が多く、厚みがでるなら表紙にある程度の強度をもたせるために厚い板紙となり、そのうえ耐久性が要求されるようなら厚い板紙をビニールペーパーや紙などのクロス(表層材)で包み込んだ貼表紙やPPの表紙を選択するといった感じです。

 表紙にはその表面にシボ(エンボス)と呼ばれる凹凸加工を施したものもあります。パイプ式ファイルなどに見られる凹みの模様がそれです。この加工を施すことにより同じ色の表紙でも見た目が大きく異なり、さまざまな表情を作り上げます。
 それでは代表的な表紙をご紹介いたしましょう。

薄い表紙
フラットファイル、フォルダー等
 たいてい薄い表紙とは厚さ0.5ミリ以下の板紙をさし、フラットファイルやフォルダーによく用いられています。最近では社会的にも地球環境の保全が命題化しているためリサイクルに配慮された再生紙比率の高い板紙が大勢を占めるようになりました。
 この他にも「非木材紙」と言いまして紙の原料にケナフ(インドネシア原産の植物で成長が早い)やバガス(さとうきびの絞り粕)などの植物繊維を使用したものも見かけるようになりました。身近なところですと一部のファーストフード店で使用しているハンバーガーの包装紙などがそうです。よく見て頂くと「この紙にはケナフを使用しております」という表示が見て取れると思います。
 板紙の多くは着色済みのものが多く、紙を抄造(製造の意)する段階で着色されます。印刷に用いる紙自体に色がついているわけですからオフセット印刷した場合などは紙の地色が印刷面より透けて出てしまい、ご希望の色が再現されません。これはオフセット印刷の塗膜(印刷したインクの厚み)が薄いため下地の色を完全に隠蔽出来ないからなのです。ですから印刷色を忠実に再現したい場合は白板紙などの表面が白い板紙を用いるのが普通です。白板紙は表面に印刷適正を向上させる為の加工が施されており、写真などを印刷した場合でも色鮮やかに表現できます。
 印刷方法を選ばないのも薄い板紙の特徴です。機械適正に優れている為、後述するすべての印刷方法に用いることが出来ます。

厚い表紙(中厚物)
パーム(Z式)ファイル、レターファイルなど       
 大別すると2種類の厚い板紙があります。中厚物という事もあります。薄い板紙を合紙(2枚以上貼り合せる)したものと、一枚もの(紙を抄造する段階で厚みを出した板紙)がそうです。合紙した板紙と一枚ものとを比較すると同じ厚さの場合、合紙した板紙の方が強度が高くなります。一般的にレターファイルなどの表紙として使用されているのはこのタイプです。2枚合紙程度(厚みが1mm弱)の厚い板紙を特に中厚と呼ぶことがあります。
 一枚ものは板紙を抄造(製造の意)段階で厚みをつけていますから、上記の合紙よりは紙の単価が安くなることがあります。しかし、板紙そのももの強度があまりない為、書類を多く綴じる用途には向きませんし、厚みの面でも製紙機械の性能や原料によりますが0.7mmあたりが限界となります。
 厚い板紙の代表的な商品としてはレターファイル、リングファイル、パームファイルなどがあり、このタイプの場合は薄い板紙を2枚合紙した中厚が主流です。パイプ式ファイルなど綴りこむ書類の多いファイルでは3〜4枚合紙を用い表紙の厚みや強度を増しています。  印刷方法としてはホットスタンプ印刷、シルクスクリーン印刷が一般的です。
貼り表紙       
パイプ式ファイル、A-Zファイルなど       
 チップボールという板紙を中芯原紙(表層材を貼り付けるベース)として表層にビニールペーパーや紙クロスなどを貼り付けた表紙をさします。本のハードカバーを思い浮かべていただくとわかり易いでしょう。
 ハードカバーはチップボールに印刷を施したコート紙を貼り付けて作成しており、貼り付ける表層材はオフセット印刷及びPPラミネート加工がされていることが多いです。出席簿のような綴込表紙や布クロスを貼り付けた多穴バインダーも貼り表紙が多いです。市販されているパイプ式ファイルはオレフィン系樹脂(不飽和炭化水素:炭素と水素の化合物)と呼ばれる焼却時にダイオキシンを発生しない物質をクロス(表層材)に用いて生産されており、環境への配慮もなされています。良く耳にするポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などもオレフィン系の物質となります。  
 貼り表紙はクロス(表層材)、中芯原紙、マーブル(表紙の裏に貼ってある素材)の3種のパーツで構成されています。ですから表紙はビニールペーパー、マーブルは紙などの組み合わせも可能です。リサイクルを考慮すると貼り表紙もクロス、マーブルともに紙を使用し、表紙全体を紙という単一素材で統一するのも良案です。表紙が全て紙素材ですから、樹脂をクロスに用いた表紙と違い焼却処分をすることなく、ファイルの使用後は金具を分別した上で表紙をまるごと古紙としてリサイクルが可能になります。
  印刷方法はビニールペーパーなどの樹脂製のクロスならホットスタンプ印刷やシルクスクリーン印刷、紙クロスならオフセット印刷やホットスタンプ印刷、布クロスならホットスタンプ印刷が一般的です。
ウェルダー表紙       
クリアバインダー、クリップボードなど       
 一般的にはPVC(塩ビ)のシートで中芯原紙(チップボールなど)をウエルダー加工(高周波溶着)した表紙を指します。  以前は塩ビは「悪」といったイメージがありましたが、現在では焼却炉の性能があがり、高熱で焼却処理ができる様になりましたし、塩ビ自体はリサイクルが進んでおり、生産中に排出された塩ビの端材は地域にもよりますが100%回収されますので、リサイクルを考えると結構重宝する素材でもあります。塩ビは見た目にも高級感があり、今でも根強いユーザーがいらっしゃいます。
 特徴としては、加工適正が良いので、様々な形で加工が可能です。貼り表紙ですとクロスを折り返して包み込む為、どうしても曲線ができません。しかしこのウェルダーは型による溶着加工ですので、型次第で様々な形のファイルや名札なども製作できます。
 現在ではオレフィン系(不飽和炭化水素:炭素と水素の化合物)の原料もありますので、「塩ビはちっと・・・。」いうお客様でもウエルダー加工のファイルは製作可能です。但し、塩ビと違いまして、オレフィン系のシートは表面がやわらかいので非常に傷が付きやすいというデメリットもあります。
 ウエルダー加工は型による溶着ですので、どうしても型を作成する必要があります。数量が多い場合は型代を案分できますので1冊あたりのコストは小さくなりますが、少ない場合は型代の比率が大きくなり、なかなかコストメリットが出てきません。
ポリプロピレン表紙       
クリアホルダー、クリアブックなど       
 ポリプロピレン(通称PP)はオレフィン(不飽和炭化水素:炭素と水素の化合物)を原料として生成されたポリオレフィン系樹脂の一つです。薄くても耐水・耐久性があり、透明度が必要なファイルにも使用できます。厚みも様々で用途に応じた選択が可能です。シボ(表面の模様)パターンもいくつもの種類があり、同じ色のPPでもシボ目のよってさまざまな表情を見せます。
 PPは樹脂ですので熱や超音波(PP同士の場合)による加工ができますから付属品(背ポケットや名刺入れなど)の取り付けも容易ですし、PPはポリオレフィン系樹脂ですから焼却してもダイオキシンを発生しないので環境にも安心です。A4判の表紙にする場合の厚みとしてはフラットファイルなら0.5mm厚程度、レターファイル・パームファイルなら0.75mm程度、パイプ式ファイルなら1.2mm程度が目安になります。
 発泡PPシートとよばれる発泡スチロールを薄くした構造のPPシートもあります。断面を高倍率のルーペで見ると気泡が見えるのが特徴で、同じ厚さ・面積のPPと発泡PPを比較すると発泡PP方が軽く、ソフトな手触りがあります。しかし発泡PPの構造上、原色のような濃い着色は出来ません。はっきりとした表紙色が必要な場合は通常のPPを用いるのがベターでしょう。発泡PPに対して通常のPPをPPソリッドと呼ぶことがあります。
 印刷方法はシルクスクリーン印刷やホットスタンプ印刷が一般的です。クリアホルダーの様な薄いPP(0.2〜0.4mm程度)ならオフセット印刷も可能です。最近は印刷機械の向上ににより0.7mm程度の厚みのあるPPにもオフセット印刷が可能となりました。

印刷の種類


 一口に印刷と言っても様々な印刷方法があります。たとえば色鮮やかな印刷ならオフセット印刷、表紙にタイトルや社名程度の印刷で100冊〜1000冊程度なら活版印刷・ホットスタンプ印刷、厚い板紙にイラストなど印刷するならシルクスクリーン印刷など、用途や条件によって印刷方法を使い分けることが必要になってきます。

 印刷にかかる費用としては版下(印刷原稿)作成代、印刷版代、印刷代の3種類がかかります。版下(印刷原稿)作成代は完全版下(そのまま印刷版下に使用できるもの)をご支給いただければかかりませんので印刷版代・印刷代の2種類になります。印刷版代とは実際の印刷に用いる版の作成代となります。この3種類をスタンプの作成に例えますとスタンプの内容(氏名等)・レイアウトを正確に記入したものが版下、実際に作成されたスタンプが版代、スタンプを捺印するのが印刷といった感じになります。

 どのような印刷にも上記の3種類の費用がかかってきます。印刷の種類や印刷内容によって価格も変動しますので、実際に印刷する内容がお決まりになった時点でお見積りをさせて頂きますとスムーズに作成に移ることができます。

 版代に関しては版を製作するときに2面付け(1つの版に2冊分の版を作製すること)をしますと一回の印刷で2冊印刷できる為、印刷代を節約することもできます。こうしますと版代が2倍になったとしても、印刷代が半分になる為、作製する数量によっては価格が下がります。ただしファイル表紙の大きさ・厚さによって可能・不可能がありますのでご相談ください。

 それではファイルの印刷に用いる主要な4つの印刷方法をご紹介したしましょう。

活版印刷       
 比較的安価な印刷方法で見た目はゴムのスタンプを押した様な感じになります。印刷色は単色で黒色が多く、他に青色や赤色も用いられます。しかし印刷の鮮明度はあまり高くないので精密なイラストなどの印刷には向きません。このような場合はオフセット印刷が適当です。  
 印刷に使用する表紙は薄い板紙(フラットファイル、フォルダーなど)になります。機械の都合によりA4・B5サイズのみの印刷となります。  版は表紙・背を覆うサイズから開いたファイル全面を覆うぐらいの大きさまで出来ますので一度の印刷でファイル全面を印刷することができます。ですから表紙全体にわたる印刷も一回の印刷代ですみますので経済的です。
 活版印刷は1000冊以上の冊数で値段がこなれてきます。
   活版印刷に使用する樹脂版
   印刷例
ホットスタンプ(箔押し)       
 タイトル・社名程度の印刷個所・面積があまり多くない印刷に使用します。印刷面を指で触ると凹型になっていて、その凹みに着色されています。学生時代によく見た綴り込み表紙の「出席簿」という文字などがホットスタンプで印刷されていることが多いです。少冊数(100冊程度)でも比較的安価に作成できます。
 ホットスタンプは印刷箇所によって値段が変わってきます。それは版が活版印刷などと違って表紙全面を覆うような大きさが難しく、印刷する部分ごとに版を作製するからです。大きさとしては5cm×10cmぐらいが多く、機械によりますが、大きくてもその1.5倍ぐらいまでが限界です。ですからファイル全体に何箇所も印刷するようなものは一度の印刷ではカバー出来ませんので5回や6回も印刷する必要が出てきます。たとえば標準的な印刷内容として表紙にタイトル・社名、背にタイトル・社名を印刷すると合計で3〜4箇所(背は大きさによっては1箇所の計算)印刷という計算になり、版代・印刷代共に3〜4箇所分かかることになります。
 ホットスタンプ印刷はファイルを選びません。大方のファイルに印刷できますので重宝する印刷方法です。またインクを用いない空押し(表面を凸版で凹ませて文字などを表現する)も可能です。ただし、印刷がファイル全体に何箇所にも及び数量が多いもの(1000冊以上など)になりますと割高となってきます。そんなときはシルクスクリーン印刷やオフセット印刷がお勧めです。
   ホットスタンプに使用する実際の版
   印刷例
シルクスクリーン印刷       
 通称シルク印刷と言って、ナイロン製のメッシュを版にして印刷するもので、メッシュの上からインクを塗布する印刷方法です。みなさんもご存知のプリントごっこをイメージしていただければわかりやすいでしょう。きめの細かいメッシュを使用すればオフセット印刷には及ばないものの鮮明度の高い印刷も可能です。ただしグラデーションのような印刷には不向きなのでそのような場合はオフセット印刷が適当です。
 印刷はインクを盛る形になりますので印刷面が若干盛り上がっています。インクの塗膜が厚いので濃い色のファイル表紙に印刷しても表紙の色が透けにくく、色の発色は良いです。
 版は他の印刷に比較すると高くなりますが一つの版でファイルの表紙全体を覆う大きさ(小さいものもあります)がありますので、ファイル全体に及ぶ印刷でも1色印刷ならば1回の印刷代で仕上げることが出来ます。ただし多色印刷をする場合はその色数分の版代と印刷代が必要となります。
 シルクスクリーン印刷も印刷するファイルを選びません。薄い板紙からパイプ式ファイルの様な厚いファイルまで幅広く活用できます。ですから印刷箇所・冊数が多い場合はホットスタンプ印刷よりもシルクスクリーン印刷の方がコストが安くなる場合がありお勧めです。
   シルク印刷の版
*白い部分が印刷されます
   印刷例
オフセット印刷
 街中にあふれているチラシなどのカラフルな印刷に用いられているのがこの印刷方法です。4つの印刷方法の中でもっとも表現力があり4色を用いることで写真のような画像でも印刷できます。ただし塗膜が薄いため、白以外の着色されたファイル表紙の場合は表紙の地色が透けてしまい、ご希望の色が表現できない場合がありますのでご注意ください。
 オフセット印刷は大量印刷に適しており、冊数の多いもの(10,000冊以上)ですと上記のどの印刷方法よりもコストパフォーマンスがよくなります。印刷も鮮明ですので小冊数でも精緻な印刷を希望される場合はお勧めです。
 印刷できる表紙は薄い板紙(フラットファイル、フォルダー等)やPP(0.5ミリ以下)のものです。機械の特性上これ以上厚いものは機械に負荷が大きいため印刷できません。(最近では0.5ミリ以上でも印刷できる機械が開発されました)ただしパイプ式ファイルなどの表紙(既製品はオレフィンペーパー貼)はオレフィンペーパーのかわりにオフセット印刷を施した紙クロスを貼ることで対応できます。印刷面を保護する為にニス引きやPP貼加工などをするのが一般的です。
   オフセット印刷の版
*緑の部分が印刷されます
   印刷例

ファイルの種類


 ファイルには穴をあけて綴じるタイプと穴をあけないで綴じるタイプの2種類あります。フラットファイルやパイプ式ファイルなどは穴をあけて綴じるタイプの代表といえるでしょう。単に穴をあけるといっても穴数やピッチ(穴と穴の間隔)は様々で、一般に販売されているパンチであける穴は2穴の80ミリとなり日本で主流のタイプとなります。この他にも3穴・108ミリピッチ(アメリカで主流)のものや4穴・80ミリピッチのもの、バインダーのような30穴9.5ミリピッチもあり一般的に2穴よりも多穴の方が書類の保持力があり、見開きも便利です。

 パーム(Z式)金具を使用したパームファイル、ポケットのクリアーブック、書類を挟むフォルダーなどは穴をあけずに綴じるファイルの代表格です。これらのファイルは一時的な書類の整理や穴をあけるのに都合が悪い書類の整理に用いられることが多いです。この他にもケースファイルや図面ファイルも穴をあけずに綴じるタイプのファイルです。

 金具は綴り込む書類の厚さ、閲覧の頻度、書類抜き差しの頻度を考慮して選択するのが一般的です。100枚程度の書類を綴じるのであれば薄い表紙のフラットファイルやレターファイル、パームファイルなどの中厚までのファイル、同じ枚数でも閲覧や途中抜き差しの頻度が高いようならリングファイルがお勧めです。何百枚と大量の書類を綴じるのであればパイプ式ファイルやA-Z(レバーアーチ)ファイルなどが選択肢となるでしょう。

 ここでは代表的な金具をファイル別にご紹介します。
 より多くのファイルの種類を知りたい方は当社も加盟しております日本ファイル・バインダー協会のホームページをご覧ください。こちらからどうぞ

  • 書類に穴をあけてとじるファイル
 フラットファイル    押さえ具と足の2つのパーツで構成され、収納枚数が200枚程度向き。比較的安価でファイル本体の折り返し(舟)に金具を取り付ける為見返しが良い。
 レターファイル    基本的にフラットファイルと同じ押さえ具だが、足が表紙に直接取り付けられているのが特徴。
 中厚の表紙を用いることが多いく、収納枚数はフラットファイルと同程度か少な目。。
 片開きパイプ式ファイル    厚物ファイルの代表格。金具の幅が30o〜100oまであり、収納枚数に応じて選択。書類の途中抜き差しが比較的容易。
 両開きパイプ式ファイル    上記の両開きタイプ。30o〜100oまでのバリエーションがあり、金具の左右どちらからでも書類の抜き差しが可能。
*画像は片開きと同じ
 リングファイル    金具の中で最もバリエーションが多いタイプ。閲覧、途中抜き差しが容易に出来、リング内径によって収納枚数も様々。リングの形状も5種類以上ある。
 A−Zファイル
(レバーアーチ)
   世界的にはパイプ式ファイルよりも主流のファイル。金具下部に突き出しているレバーを上下することでリングを開閉。日本では80oと50oのタイプが利用されてる。
                        *日本ファイルバインダー協会冊子より引用

  • 書類に穴を開けないで綴じるファイル
 フォルダー    二つ折りにした表紙の内側に書類を挟み込んで収納。表紙にはファスナーを差し込むスリットが入っており、2穴のファイルとしても使用可能。
 パーム(Z式)ファイル    金具左部のレバーを上下させて開閉を行い、バネの力を利用して書類を押さえて挟み込む。押え込む使用上、あまり多くの書類収納には向かない。収納枚数は120〜180枚程度のファイルが多い。
 クリップボード
(用箋挟)
   クリップにより書類を挟み込むファイル。書類の収納枚数は20枚前後と少ないが、他のファイルと違って保管が目的ではなく、記入や閲覧が主目的。貼表紙に金具を取り付けたものや、金具・本体共に樹脂製のものもある。
 ホルダー    PPシートを二つ折りにして底辺を溶着したものが主流。10枚程度の書類を簡易的に収納したり提案書類などを収納。紙製のポケットホルダーもある。
 透明ポケット式ファイル
(クリアブック)
   表紙に透明ポケットが溶着されているファイルでポケット数は10〜100までと幅広くある。本体・ポケットともにPP製が主流
                        *日本ファイルバインダー協会冊子より引用

ファイルの付属物


 付属物のない普通のファイルでも書類を綴る分にはなんの問題もなく使用できますが、背見出しや名刺ポケットなどの付属物をつけることでより一層の機能アップをはかることが出来ます。書庫に保管して使う場合ならば背に印刷をかけるだけでも対応は出来ますが、同じ仕様のファイルでも保管書類の種類によって背の内容を変える場合などは背ポケットをつけて背紙に書き入れれば簡単に対応できますし、提案用ファイルなら名刺ポケットをつければ差出人がより明確になります。それでは付属物をいくつか御紹介しましょう。

1、背見出し

 主要なものではタックラベルのように背に直接貼付けるものと、背ポケットを作成して中に背紙を入れるタイプの2種類があります。ライオン事務器のレターファイルNo.260やパームファイルNo.84などが直接貼付けているファイルです。このタイプの利点は背ポケット加工よりも安価で表紙を選ばないことです。糊付け加工ですので大抵の紙表紙につけることが出来ます。但し背に一度書いてしまうと差し換えは出来ないので綴る書類が頻繁に変わるものにはあまり向きません。 背ポケットタイプは背紙の出し入れは自由ですが、表紙を選びます。PPなどの樹脂を表紙に直接溶着してポケットを作るため、表紙も樹脂製である必要があります。但しタック式背ポケット(ライオン ラベルポケットLP−42など)もありますのでそれを利用すれば簡易的に背ポケットをつけることが出来ます。

2、ポケット加工

 名刺ポケットやコーナーポケット、FD・CDポケットなどが代表例です。タック式(裏面が粘着)の物もありますし、表紙がPP製ならば直接PPシートを溶着して加工することが出来ます。ポケット加工をする場合、ポケットの抜型代と溶着に用いるウェルダー型代が別途必要になる場合があります。

3、ファイルの補強

  かど金が代表的な補強物です。表紙の四隅につけることで表紙の痛みを防ぎます。表紙のふち全体を覆うふち金(覆輪・ふくりん)にすればよりいっそう効果は増します。代表的なファイルではスモールファイルNo.30や用箋鋏などはかど金を使用していますし、スプリングファイルNo.100K A4Sでは背の上下に背金を使用しています。

4、インデックス

 書類と一緒に収納することで分類を明確にする付属物です。多くは5山のインデックスが用いられ、紙製とPP製の2種類あります。カラーインデックス CL−73の様に一山毎に台紙の色を変えると視覚的にも分類しやすくなります。

5、その他の付属物

 上記4点の他にスリーブと呼ばれる見返し板もあります。これはリングファイルに多く見られ、書類の保護と見返しを容易にするために取り付けます。他には穴をあけて綴じるファイルに穴をあけたく無い書類を収納する場合のクリアーポケット、フォルダーに2穴の書類を保持するならスティックファスナーなど「こんなものをつけてみたい」「こんなものを収納した」というご要望がありましたらお気軽にご相談ください。


おわりに


 オリジナルファイルについて簡単にご説明いたしましたがおわかりになれたでしょうか?
簡単にまとめますとオリジナルファイルは大きく分けて3つのポイントがあります。

 「表 紙」

 「金 具」

 「印 刷」

この3点を踏まえれば比較的簡単に作成することが可能なのです。
あとはご利用方法にあわせて提案用でしたら名刺ポケットを、パソコン等の資料保管用ならFDやCD−ROMを収納するポケットを、同じ表紙だけどタイトルを使い分けるには背ポケット等、付属物を利用することで様々な利用が可能となります。

さぁ、あなただけの別製ファイルを作ってみませんか?

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